会社員の手取りを増やす第一歩!給与から天引きされるモノの正体とは?
最終更新:2025-09-11
知らないと損!給与「総支給額30万円」が「手取り23万円台」になるカラクリ
はじめに
給与明細を見て、「思ったより手取りが少ないな」と感じたことはありませんか?
例えば「総支給額30万円」のはずが、実際に銀行口座へ振り込まれるのは23万円台——決して珍しくない。
本記事は、その差額「約7万円」の正体(天引き=控除)を、社会保険料と税金に分けてシンプルに解説する。
問題提起:総支給(額面)と手取りは別モノ
総支給額 − 天引き = 手取り(差引支給額)
今回の主役は、給料から天引きされる「天引き」という名の軍団だ。
天引き軍団の正体は2つだけ
- 社会保険料(健康・厚生年金・雇用・[40〜64歳は介護])
- 税金(所得税・住民税)
メモ:健康保険・厚生年金は会社がほぼ半分を負担。社員負担はその半分。
具体例:月給30万円(東京都・25歳・独身)の給与明細を大解剖
【前提(1行)】 協会けんぽ(東京都)の概算/標準報酬月額30万円相当/25歳・独身・扶養なし・40歳未満(介護保険料なし)/源泉所得税は月額表(甲欄)概算/住民税は12,000円/月の仮置き。
※注:社会保険料は標準報酬月額(等級で丸め)×料率で計算。実額と数百円程度の差が出ることがあります。
区分 | 控除項目 | 金額(目安) | 何のためのお金? |
---|---|---|---|
社会保険 | 健康保険料(社員負担分) | 約15,000円 | 病院代が原則3割で済む |
社会保険 | 厚生年金保険料(社員負担分) | 約27,500円 | 将来の年金を増やす |
社会保険 | 雇用保険料(社員負担分) | 約1,800円 | 失業時の生活を下支え |
税金 | 所得税(源泉) | 約6,900円 | 国に納める税金(年末調整で精算) |
税金 | 住民税 | 約12,000円 | 市区町村に納める税金(前年所得ベース) |
合計 | 控除額合計 | 約63,200円 |
【結果】
総支給 300,000円 − 控除 63,200円 = 手取り 236,800円(控除率 約21.1%)
内訳:社会保険44,300円(約70%)/税金18,900円(約30%)
出典(公式):
- 協会けんぽ 保険料額表(東京都) … https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/tokyo/
- 日本年金機構 厚生年金保険料率 … https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/
- 厚生労働省 雇用保険料率 … https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyouhoken/
- 国税庁 源泉徴収税額表(月額表・甲欄) … https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/
- 東京都主税局 個人住民税 … https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/
よくある“ズレ”の原因(ここで迷うな)
- 40歳到達 → 介護保険料が加算。
- 健保組合加入 → 料率は協会けんぽと異なる。
- 扶養あり/なし → 源泉税の甲欄金額が変動。
- 前年所得 → 住民税は翌年6月から始まる(新人は注意)。
- 賞与 → 計算は別ルール(賞与の社会保険・源泉税)。
まとめ
- 総支給と手取りは別物。およそ2割前後は社会保険と税金で天引き。
- 社会保険は会社が折半。自分を守る“お守り”でもある。